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スケトウダラ冷凍すり身のゲル形成能と筋原繊維タンパク質濃度の関係.

論文要旨&講演要旨

スケトウダラ冷凍すり身のゲル形成能と筋原繊維タンパク質濃度の関係.
平成15年度日本水産学会大会講演要旨集,p197
北上誠一,村上由里子,新井健一(すり身協会),阿部洋一(阿部十良商店),安永廣作(中央水研),加藤登(東海大海洋)

目的

タンパク質のゲル形成は温度域、pH域、及びタンパク質濃度で左右されることは良く知られている。また実用面ではねり製品の製造においr「いわゆる水のばしの技術があり、これによって筋原繊維(Mf)タンパク質の濃度が必然的に調整されている。本研究では冷凍すり身のゲル形成能とタンパク質濃度との関わりを明らかにすることを目的とした。

方法

冷凍すり身(A 級)を解凍し、加水してタンパク質濃度を6.8~17.0%の範囲に変化させ、3%NaClを加えて塩ずり後、25℃で8時間にわたり加熱し(予備加熱ゲル)、経時的に一部を90℃で30分加熱(二段加熱ゲル)した後、冷却し、レオメーターにより、φ5mm球形プランジャーを使用して、破断強度 (BS)、破断凹み(bs)を測定し、ゲル剛性(GS=BS/bs)を算出した。

結果

BSの最大値は、塩ずり肉中のタンパク質濃度が高いほど高値となり、また両値の間に比例関係が成立した。一方、bsは13.2%に至ると最大値となり、それ以上の値にならなかった。また、Gsの最大値もタンパク質濃度が高いほど高値となるが、12.3%を境界として低い濃度では緩い割合で、また高い濃度では急な割合で増加した。これは12.3%を境として形成される二段加熱ゲルが質的にやや異なることを示唆する。そこでBSとGsの相関関係を見ると、両値の間には、タンパク質濃度に関わりなく、良い正の相関関係が認められ、予備加熱ゲルではタンパク質濃度に関わりない同一の関係直線になるが、二段加熱ゲルでは13.6%を越えると関係直線が同図中の右方に平行に外れて位置するようになった。この事実は塩ずり肉に加水してタンパク質濃度を減ずると、形成されるゲルの品質が影響を受けること、また加水技術を科学的に管理することが重要であることを示す。