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スケトウダラ冷凍すり身塩ずり肉のゲル化に及ぼす加熱温度の影響

論文要旨&講演要旨

スケトウダラ冷凍すり身塩ずり肉のゲル化に及ぼす加熱温度の影響.
平成14年度日本水産学会大会講演要旨集,p167
北上誠一,新井健一(すり身協会),小関聡美(北水大),阿部洋一(阿部十良商店)

目的

国際的な冷凍すり身の規格化を図り、併せて機能の有効利用を計るために、スケトウダラ冷凍すり身のゲル形成能に対する加熱温度の影響を詳細に検討した。また、尺度として、破断強度に加えてゲル剛性を応用する試みを行った。

方法

冷凍すり身(米国産FA級,水分74.5%)を解凍し、3%-NaClを加えて塩ずり後、25~75℃の間の一定温度で加熱し(予備加熱ゲル)、経時的に一部を90℃で30分加熱(二段加熱ゲル)した後、冷却し、円柱状(φ30mm,?25mm)のゲルについて、レオメータ(不動工業製)により、直径 5mmの球形プランジャーを使用して、破断強度(BS)、破断凹み(bs)を測定し、ゲル剛性(GS=BS/bs)を算出した。

結果

両加熱ゲルのBSの増加は、予備加熱温度が高いほど速くなるが55℃以上では余り変わらなかった。25~35℃までの予備加熱ゲルのBSは90℃加熱で増強されるが、40℃以上のそれは増強されなくなった。一方、25~45℃での予備加熱ゲルのGsは90℃の加熱で増加しており、BSに比べてbsの増加が小さいことを示したが、50℃以上になると逆に減少した。ただし、BSとGsの最大値は低温で予備加熱した二段加熱ゲルの方が、高温で予備加熱したそれのほぼ2倍に達した。GsとBSとの関係を図示すると、25~35℃の予備加熱ゲルと二段加熱ゲルでは良い相関関係が認められ、そのうち二段加熱ゲルの関係直線の方が図中右側に移行していた。40℃以上で予備加熱すると、両ゲルの場合共に相関が認められなくなり、両値は近似する低い値にとどまるようになった。これらの結果は、スケトウダラ冷凍すり身のゲル形成能は、肉糊の加熱温度と時間によって極めて複雑な影響を受けるので、加熱工程の科学的な管理が重要であることを示している。