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NATIONAL SURIMI MANUFACTURERS ASSOCIATION

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BSE(牛海綿状脳症)に関連して・・・牛血漿タンパクとは

“牛血漿タンパク”とはどんなもの

アレルギー物質に関する表示基準の調査で取り上げた“牛血漿タンパク(通称:プラズマ)”がまたまた話題になっています。切っ掛けは9月10日農水省が行った「我が国でも発生したBSE(牛海綿状脳症)」に関する発表でした。“牛血漿タンパク(通称:プラズマ)”が、牛由来のアレルギー物質として表示義務がある添加物ということのほかに、BSEに関連するのでは?ということで注目された次第です。

先日の調査の結果、当協会に所属する陸上すり身メーカーでは牛血漿タンパクを使用していない事実が既に判明しておりますので殊更に騒ぎ立てることもないので すが、タイムリーな話題として“牛血漿タンパク(通称:プラズマ)”が何故話題になるのか、手元の資料や研究成果とともに簡単にまとめてみました。

BSEが話題になった理由

BSEが全世界をパニックに陥れたのは1996年3月に英国政府が行った発表でした。その内容は、「人間の病気であるクロイツフェルト・ヤコブ病の感染にBSEが関与している可能性がある」というものです。この疑惑はその後の研究の結果、きわめて稀であるが、BSEが人間に感染することがほぼ確実となりました。

もっともこの危険性はきわめて稀で、我々の生命に影響する危険性を考えるならば「喫煙の影響のほうがはるかに深刻である」というのが良識ある医師達の見解だそうです。また、現在までの報告によれば、牛の血液関連物質による感染性については問題がないようです。

とはいっても、なんとなく気味の悪いことなので、牛に関連したものを警戒したがる風潮と同様に牛血漿タンパクが敬遠されることも理解できなくはありません。

牛血漿タンパクが使われた理由

では、何故牛血漿タンパクが冷凍すり身に使われたのか、その経緯を紹介します。

牛血漿タンパクが練り製品の品質改良剤として1980年代ですが、俄然注目されたのがパシフィック・ホワイティングの冷凍すり身が開発された時期です。卵白や牛血漿タンパクを添加することでパシフィック・ホワ イティングの冷凍すり身化に成功したからです。それらを添加する理由として、パシフィック・ホワイティングの筋肉中にある寄生虫が作るタンパク分解酵素を 阻害するという説があります。実際にはその真偽の程は不明で、むしろ我々の研究結果から、そのような阻害剤説だけでは説明できない現象があることも判って います。ただ、当協会の使命を考えれば、大切なことは“牛血漿タンパクが練り製品や冷凍すり身にどのように作用するかを検討すること”ですから、ここではその話題は触れないでおきます。

牛血漿タ ンパクが練り製品の品質改良剤や冷凍すり身の品質向上剤として市販されて久しいのですが、「それらがどのような機構でどのように作用しているのか」という ことの研究が行われだしたのは比較的最近のことです。実は、その研究に関しては当協会研究所が大いに寄与しています。

冷凍すり身と牛血漿タンパクの関係

結論から言うならば、牛血漿タンパクの添加の影響は魚種によって大きく異なります。また、効果のある魚種についても、適切に使用しなければ逆にマイナスに作 用することもあります。さらに、重要なことは、これらの効果は冷凍すり身の段階で添加せずに、練り製品を作る際に添加しても同様に現れるということです。 ですから、練り製品の製造時に添加するならともかく、冷凍すり身に添加する必然性はまったくありません。

しかし、 冷凍すり身に添加すると弾力試験での数値が高く出る魚種があることから、あたかも品質が向上したように錯覚される場合があることも事実です。しかし、実態 は冷凍すり身の品質を高めたわけではありません。ちょうど足駄をはいて街を歩くと、足駄の分だけ背が高くなったような気がしたり、周囲から見られたりするようなものです。

これらの根拠は技術研究所の研究成果にありますが、その概要はすり身協会の会報(第100号)に記載します。

2001.11.01